――思い悩む。抑うつの海は深く、暗い。
果たして、自分の人生は、自分は、価値のあるものであろうかなどと考え込んでしまう。
それを判断するべき時が今ではない事を、理性の上では分かっているのである。
しかし、抑うつの深まる時、こういったことを考えてしまう。
私は目の前の森を正確には判断できない。いや、それが実は森であるかすら判断できない。
もし目の前に為すべきことが、その「森」の木を一本切り倒す事であるなら、それにひとまず全力を尽くすのが、私の為すべき事なのだろう。
そう思いながら、もうすぐ夜明けの来る東の空を見た。
