文豪 太宰治は、『人間失格』の中で次のような一文を遺している。
恥の多い生涯を送って来ました。
彼は数々の作品を遺し、自ら命を絶ったけれど、「恥の多い生涯を送ってきた」のはなにも彼のみにはあらず。
今回は、自分とも重なる、JRAのCMからキングヘイローのCMを持ってきました。
キングヘイロー。98年にクラシックを迎えた「黄金世代」の一角で、同期にスペシャルウィーク、セイウンスカイ、エルコンドルパサー、グラスワンダーなどがいた。キングヘイローはそういった強力なライバルに阻まれてGⅠになかなか届かず、GⅠ10連敗を喫する。GⅠ11戦目、キングヘイローはライバルの馬を全て大外から差し切り一着。素晴らしいレースだった。
実は私も挫折を多くした(残念ながら)。
キングヘイローのこの雄姿は、きっと多くの人に希望を与えたに違いない。
報われない努力はない。
きっと、彼は我々にそう教えてくれているのだろう。