他人に伝えようとする事で、自分の思っている良さがより深まって再発見できることがある。そんな自分に対する名曲の再評価、自分にとっての名曲の紹介をこのシリーズではしていきたいと思う。
第一回は、作詞:荒木とよひさ、作曲:三木たかし、歌唱:坂本九という昭和のヒットメーカーが勢ぞろいして作られた『心の瞳』である。
正直なところ、平成生まれの私はこの曲を「合唱のために作られた合唱曲」であると認識していたので、故・坂本九氏の持ち歌であったことを知ったのは最近になっての事であった。それだけ、『心の瞳』という歌は心を震わせるようなエネルギーを持っている。
二度目になるが、これが収録されたのは1985年8月12日のことだった。ご存知の方も多かろうが、この歌を最期に、坂本九氏は同日発生した日本航空123便墜落事故に乗客として巻き込まれ、亡くなられた。
ちなみにこの歌は1985年5月に発売されたシングル『懐しきlove-song』のB面に収録されており、これが彼の作品となったため、『心の瞳』は坂本九氏の遺作でもある。
30年余りの時が過ぎ、小中学校の合唱コンクールなどではどこのクラスかが、必ずと言っていいほど選ぶほどの名曲として認知されているように思う。
しかし、それでも私は時折坂本氏の独特な歌声に時々は癒されたくなるのである。
私が生まれる前の話で、しかも乗務員が死に物狂いでそうはさせじと奮闘する中で起こってしまった飛行機事故(日本航空123便墜落事故)。
二度と、このような惨劇を目にしたくはないものだ。